役員報酬は「いくら」が正解?手取り額より先に知るべき「社会保険料」の衝撃

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役員報酬は「いくら」が正解?
手取り額より先に知るべき「社会保険料」の衝撃

福岡での会社設立、誠におめでとうございます! – Fukuoka Startax税理士事務所

いよいよ自分の会社が動き出し、「さて、自分の給料(役員報酬)はいくらに設定しようか?」と考えている頃ではないでしょうか。しかし、軽い気持ちで金額を決めるのは危険です。

役員報酬の設定を間違えると、会社の手元資金があっという間に枯渇するか、個人の税金・社会保険料地獄にはまることになります。本ガイドでは、創業期の社長が知るべき「相場の考え方」と「社会保険料の本当のコスト」について解説します。

1. 「一般的な相場」は存在しない

結論から言うと、創業期の役員報酬に「一般的な正解(相場)」はありません。なぜなら、会社の利益構造やキャッシュフローは一社一社全く違うからです。

セオリー:創業1期目の報酬範囲

下限(ミニマム):社長個人の生活費(家賃、食費、個人ローン返済など、生存に必要な額)

上限(マックス):会社の粗利 - 固定費(これを超えると会社が赤字になり融資も絶望的)

創業期は売上の入金ズレなども起きやすく、資金繰りが不安定になりがちです。福岡の先輩経営者たちの多くも、最初は「生活できるギリギリのライン(下限)」からスタートし、会社の金庫に現金を貯めることを優先しています。

重要な視点:「利益が出すぎて法人税を払うのが悔しい」と思うかもしれませんが、会社にお金がない(ショートする)ことの方がよっぽど危険です。

2. 社会保険料の「本当のコスト」を知る

役員報酬を決める際、多くの社長が「所得税」ばかり気にしますが、本当の敵は「社会保険料」です。

サラリーマン時代は「給与明細から引かれている額」しか意識しなかったかもしれません。しかし、会社経営者になると、「会社負担分(折半)」の重さがのしかかります。

ざっくり計算:役員報酬額の約30%(会社負担約15%+個人負担約15%)が社会保険料として消えていきます。

シミュレーション:報酬額別のコスト一覧

※福岡県・40歳未満・協会けんぽ(介護保険なし)の例

役員報酬(月額) 手取り(概算) 社会保険料(合計) 会社から出ていくお金
30万円 約24万円 約8.6万円 34.3万円
50万円 約39万円 約14.3万円 57.2万円
80万円 約60万円 約23.4万円 91.7万円
⚠ 40歳以上の場合:上記に加え「介護保険料(約1.6%)」が上乗せされます。負担はさらに重くなるため、40代以上の創業者はより慎重なシミュレーションが必要です。
重要な気づき:「自分は月50万の給料だ」と思っていても、会社からは毎月57万円以上のキャッシュが出ていきます。年間では約86万円もの差額(会社負担分)が発生するのです。この「見えない固定費」を計算に入れずに報酬を高く設定すると、気づいた時には会社の通帳が空っぽになりかねません。

3. 「定期同額給与」のルール

一度決めたら変えられない厳しいルールがあります。

定期同額給与の3つのルール

① 会社設立から3ヶ月以内に金額を決定
② 一度決めたら、原則として1年間金額を変えてはいけない
③ 期中に勝手に変更すると、差額は「経費」として認められない
期中変更のペナルティ:会社には法人税がかかり、個人には所得税がかかる「往復ビンタ(二重課税に近い状態)」を受けることになります。

「最初は高く設定して、資金が厳しくなったら下げればいいや」は絶対にNGです。見通しの立ちにくい創業期の報酬設定は「低めの安全運転」が基本なのです。

4. 福岡版:賢い報酬設定と資金戦略

戦略1:銀行融資を見据えた「黒字化」戦略

福岡の地銀や信用金庫は、創業期の融資審査において「社長の給料が高いか」よりも、「会社がしっかり利益を出しているか(返済能力があるか)」を重視します。

自分の報酬を少し我慢して会社を黒字にし、内部留保(会社のお金)を厚くすることは、追加融資を受けるための最大の信用作りになります。

戦略2:「社宅制度」の活用

賃貸マンションを「会社契約」にして社宅化する方法もあります。正しく運用すれば、個人の手取りと会社の経費のバランスを最適化できます。

注意:「賃料相当額」の計算は建物の構造や床面積、固定資産税評価額などを用いて厳密に計算する必要があります。税務調査で否認されるリスクもあるため、専門家のサポートが重要です。

まとめ:3つの黄金ルール

創業期の役員報酬設定のポイント

  • 「相場」はない。自分の最低生活費からスタートし、会社にお金を残すのが安全。
  • 社会保険料の「会社負担」を忘れない。40歳以上はさらに負担増。
  • 銀行は見ている。報酬を抑えて黒字にすることが、将来の融資=会社の成長につながる。

自社にとって最適な報酬額は?

「自分の会社の場合、いくらにするのがベストなのか?」「社宅などの制度も最初から正しく導入したい」

Fukuoka Startaxへご相談ください。あなたの会社の予想利益とライフスタイル、そして将来の融資戦略まで踏まえた「適正金額」をシミュレーションいたします。

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