初年度から税理士に相談する価値:「やめたくなる前に」知るべきこと
起業したばかりの個人事業主向け
こんにちは。福岡の創業法人専門のFukuoka Startax税理士事務所の林です。
起業したばかりの方から、本当によく聞かれることがあるんです。「初年度から税理士に依頼するのって、費用がもったいないのでは?」という質問なんです。気持ちはよくわかります。事業を立ち上げたばかりで、できるだけコストを抑えたい。その感覚は当然だと思うんです。
ただ、実務的には、多くの起業者が「初年度に正しい帳簿形式を作っておくこと」の重要性を、後になって気づくんです。その時に「初年度こそ、専門家に相談しておく価値があった」と感じることがほとんどなんです。
多くの起業者が直面する現実
初年度は「自分で何とかできる」と思うんですが、事業が成長する過程で「あ、最初の形をちゃんと作っておくべきだった」と気づく人が多いんです。
実務的に見かけるパターン
小売業や飲食業で起業した経営者が、初年度は「自分で確定申告をやってみよう」と決めるんです。その時は「これなら毎年できるな」と思うんですが、2年目、3年目になると、売上が増えて経費も複雑になります。その時点で帳簿を見ると、記帳がバラバラになっていることが多いんです。最初は「何とか頑張ったんだろう」という形跡が見えるんですが、事業が成長する過程で「本来の形」から外れてしまっています。その時に「あ、初年度に正しい帳簿の形を作っておくべきだった」という気づきが生じるんです。
つまり、初年度に「正しい帳簿の形」を作っていないと、その後ずっと、その「歪み」を引きずることになるんです。
初年度に相談する価値
価値1:正しい帳簿の基礎を作ることができる
最初の1年間の記帳方法が、その後の事業管理の土台になるんです。自分で帳簿をつけ始めると「これでいいのかな」という不安がずっとついて回ります。その不安を放置したまま続けると、2年目以降に「あ、この書き方は間違ってた」という修正が必要になります。その修正作業は、最初から正しくやっておくより、はるかに手間と費用がかかるんです。
実務的なポイント:初年度に専門家に「これが正しい形ですよ」と示してもらうことで、2年目以降、自分でも帳簿をつけやすくなります。
価値2:その時点での最適な判断ができる
起業初年度は「分岐点」なんです。例えば、「個人で続けるのか」「来年から法人化するのか」という判断も、初年度の収支データがあれば、根拠を持って決められるんです。ただ、「正確な経営データ」がないと、その判断は「勘」に頼ることになります。初年度に「これからどうしよう」という悩みを持つなら、その時点で専門家に相談することが、実は最も効率的な判断につながるんです。
価値3:後年になって「修正申告」を避けられる
初年度に帳簿が整理されていないと、後年になって「あ、この部分の記帳をどう扱ったんだろう」という質問が出てきます。その時点で修正申告を出すことになると、その修正作業の方が、最初から正しくやっておくより、はるかに費用がかかるんです。つまり、「初年度に数万円ケチったために、後年で数十万円の費用が出る」という逆転現象が起きるんです。
「費用がネック」という人のための現実的な選択肢
「初年度は自分でやる」という決断をするなら、実務的には最低限これだけはやってください。
事業用の通帳を、必ず個人用と分ける
毎月の領収書・請求書を日付順に整理して保管する
月1回は帳簿に記入して、通帳と合わせて確認する
11月の時点で、税理士相談を予約する(決算前に相談)
この4つをやっておくと、決算の時点で専門家に相談しても、修正作業がそこまで大変にはなりません。
「部分依頼」という選択肢もある
多くの起業者は「税理士に依頼 = 毎月の月次顧問」というイメージを持っているんですが、別の選択肢があるんです。
初年度の決算と申告だけを専門家に依頼する形です。帳簿の形をチェックしてもらい、申告を正確に行えます。
毎月、帳簿や経営データについて相談できます。事業が複雑になると、この選択肢の価値が高まります。
初年度は「①年1回の決算チェック」という形で、「正しい帳簿の形」を作った上で、2年目以降「自分で続けるのか、月次依頼に切り替えるのか」を判断するという方法もあるんです。
判断基準:「相談を検討すべき人」
月売上20万円以上、複数の経費科目がある、いずれ法人化を考えている、会計ソフトの使い方がわからない
月売上10万円程度、経費が単純(家賃、通信料くらい)、会計ソフトで記帳できる自信がある。ただし11月には専門家に相談すること
法人化を考えているなら、なおさら重要
起業を考えている人の中で「いずれ法人化しよう」と考えている人は多いんです。その場合、初年度の帳簿の形が「法人化の手続きのスムーズさ」に直結するんです。正しい帳簿形式で初年度を終えておくと、法人化する際に「このデータはそのまま使える」という形になります。でも、帳簿がぐちゃぐちゃだと「いったんリセットして、法人化してからやり直す」という手間が増えるんです。
起業初年度は、本当に忙しいと思うんです。売上を作るのに全力で、事務作業は「できるだけ後回しにしたい」という気持ち、よくわかります。
ただ、実務的には「初年度に『正確な帳簿と正確な申告』をやっておいた企業と、そうでない企業では、その後の事業判断の質が全然違う」んです。
福岡で起業を始める人の中で、「初年度の確定申告をどうしようか」と迷っているなら、実は「迷っている時点で、専門家に相談する価値がある」んです。Fukuoka Startax税理士事務所では、法人化を視野に入れている起業者の相談をお待ちしています。
本記事の情報は、国税庁タックスアンサー、国税庁確定申告特設サイト、および中小企業庁の創業支援情報に基づいています。税理士報酬相場は、税理士会の標準的な料金設定を参考としています。
