ゼロからわかる創業融資 Vol.1|無担保・保証人なし、公庫融資のキホン

ゼロからわかる創業融資 Vol.1|無担保・保証人なし、公庫融資のキホン

ゼロからわかる創業融資 Vol.1|無担保・保証人なし、公庫融資のキホン

こんにちは、Fukuoka Startax税理士事務所です。
「創業したいけど、自己資金だけでは不安……」という相談を受けることは本当に多いんです。そんなときに活躍するのが、日本政策金融公庫(以下、公庫)の創業融資。でも、多くの起業家が「公庫ってどんなところ?」「本当に借りられるのか?」という疑問を持っているんですよね。

正直に申し上げると、公庫融資を活用できるかどうかで、創業の成功確度は大きく変わります。100社以上の創業支援をしてきた経験から、公庫融資についての「本当に大切なこと」をお伝えします。今回は、このシリーズの第1回として、公庫融資とは何か、銀行融資とどう違うのかをわかりやすく解説します。


■ 日本政策金融公庫は「創業応援」を専門とする公的金融機関

日本政策金融公庫について、簡潔に説明すると「政府が100%出資している、創業を応援するための公的な金融機関」ということです。銀行のように「儲かる事業だから融資しよう」という判断ではなく、「これからの創業者を応援する」という使命があるんですよね。

ここが重要なポイントなんです。銀行では「過去の実績」を重視されます。でも公庫では、まだ売上がない創業前の方や、設立直後で実績がない法人でも、「創業計画書」がしっかりしていれば融資を受けられるチャンスがあるんです。

なぜ公庫は創業を応援するのか

これは、日本の経済政策の一環なんです。新しい起業が増えれば、雇用が生まれ、経済が活性化するという考えに基づいているんですよね。だから、民間の銀行では絶対に融資しないような「これから始まる事業」でも、公庫は積極的に融資を検討するんです。


■ 創業融資ってどんなお金?具体的な使い道

創業融資とは、その名の通り「これから創業する人」や「創業して間もない人」が、事業開始に必要な資金を借りるための融資です。ただし、何にでも使えるわけではありません。

融資が使える「事業に必要な支出」とは

  • 店舗の内装工事、看板設置などの開業資金
  • 機械、器具、什器などの設備資金
  • 商品仕入れ、材料費などの運転資金
  • 事業に必要な車両購入・PC購入など

一方、「生活費」「既存の個人的な借金の返済」「株式投資」などには使えません。融資の目的が「事業を成長させるため」に限定されているからなんですよね。


■ 公庫融資の最大の魅力:低金利と「無担保・無保証」

公庫融資の大きな魅力が、金利の低さと、経営者個人の保証が不要な点です。2024年4月の大改正により、創業者の方向けの融資制度は、原則として無担保・無保証人が標準となりました。

最新の金利目安(2026年時点)

代表的な「新規開業資金」を利用する場合、金利は年利2.4%〜2.9%程度(標準的な基準利率の場合)が目安です。

さらに、女性や35歳未満の若者、55歳以上のシニアの方などは特例により、ここからさらに低金利(特別利率)が適用される仕組みになっています。民間のプロパー融資(銀行が直接リスクを負う融資)と比較すると、格段に有利な条件と言えます。


■ 銀行と公庫の大きな違い

創業融資を受ける際に、銀行と公庫では何が違うのか。ここを理解していると、どちらに申し込むべきかが見えてきます。

銀行(民間金融機関)の視点

  • 過去の実績(決算書)が最重要
  • 「保証協会」の保証を付けるのが一般的
  • 創業直後の融資には慎重な場合が多い

公庫の視点

  • 創業計画書の説得力(ビジネスの妥当性)
  • 経営者の業界知識や関連経験の有無
  • 自己資金を準備してきた背景(努力の証)

銀行は「確実性」を重視するのに対し、公庫は「創業者の経験と計画の実現可能性」を重視します。これが、創業者にとって公庫が最初のハードルを越えやすい理由なんです。


■ 「無担保・無保証」=「責任がない」ではない

2024年4月以降、創業融資は原則「無担保・無保証人」で受けられるようになりました。これは、万が一事業が失敗しても、自宅などの資産を失ったり、親族に迷惑をかけたりするリスクを避けて「再挑戦」しやすくするための制度です。

ただし注意点として、融資を受けた「会社」や「個人事業主」としての返済義務がなくなるわけではありません。誠実に事業を行い、返済していく責任は当然あります。だからこそ、無理のない、返済可能な事業計画を立てることが重要なんです。


■ まとめ|公庫融資は「創業者の最強のパートナー」

日本政策金融公庫の創業融資は、2024年の制度拡充により、かつてないほど創業者に寄り添った内容(低金利・保証人不要)になっています。

ただし、制度が緩和されたからといって、誰でも簡単に借りられるようになったわけではありません。公庫が最も見ているのは、数値の裏付けがある「創業計画書」です。

「自己資金が少なくても大丈夫か?」「自分の経験で審査に通るか?」など、少しでも不安がある方は、まず専門家に相談することをお勧めします。説得力のある書類作成が、融資成功、そして事業成功への第一歩です。

公庫融資についてのご相談や、創業計画書のブラッシュアップをご希望の方は、こちらからお気軽にどうぞ。

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