ゼロからわかる創業融資 Vol.3|「落ちて当然」という誤解を解く
こんにちは、Fukuoka Startax税理士事務所です。
創業融資が審査に落ちた方から「なぜ落ちたんですか?」という相談を受けることは本当に多いんですが、その理由を聞いてみると「誤解」から生じているケースが大半なんです。実は、融資が落ちる原因の多くは「融資審査に対する誤った理解」なんですよね。
正直に申し上げると、創業者の多くが「これは融資が通らない条件」と思い込んでいることが、実は融資審査では全く問題ではなかったりするんです。本記事では、創業融資でよくある5つの勘違いと、その正しい理解を解説します。この誤解さえ解けば、融資のハードルはぐっと下がりますよ。
■ 勘違い①:赤字だから融資は無理、という思い込み
創業時にはまだ売上がないのが普通ですよね。だから、「赤字では融資は通らない」と思い込む人が多いんです。でも、これは大きな勘違いなんですよ。
融資審査で見られるのは「現在の黒字」ではなく「将来の黒字化」
日本政策金融公庫の審査では、「黒字であるか」ではなく「黒字になれるか(計画性があるか)」が見られています。つまり、創業前の赤字状態は当然前提として、その上で「3年後にはいくら利益が出るのか」という見通しが、説得力を持っているかが重要なんですよね。
具体例で考えてみましょう。ある飲食店の経営者は、初年度の損益計画で「初年度は800万円の赤字」と見積もっていました。でも、その計画書には「2年目には400万円の黒字、3年目には1000万円の利益」という明確な数字が書かれていたんです。この場合、融資審査員は「初年度の赤字は乗り越えられる。この計画なら返済可能」と判断するんですよね。重要なのは「初年度が赤字」という事実ではなく、「その後の回復計画が現実的か」という点なんです。
■ 勘違い②:他の借入があると絶対に落ちる、は誤り
「自動車ローンがあるから融資は通らない」「住宅ローンがあると無理」という相談をよく受けるんですが、これも誤解なんですよね。融資が通らないわけではなく、「返済に無理がないか」という判断軸が変わるだけなんです。
融資審査で見られるのは「負債の有無」ではなく「返済余裕度」
例えば、住宅ローンの月返済が15万円、自動車ローンの月返済が5万円で、合計月20万円の返済義務がある場合を考えましょう。新しい事業融資で月10万円の返済が加わると、合計月30万円の返済が必要になります。
融資審査員が見るのは「この経営者の月収から、月30万円の返済は可能か」という点なんです。月収が100万円あれば十分返済可能ですが、月収が40万円なら「生活が成り立たない」と判断されてしまうんですよね。つまり、他の借入があっても「新たな借入とあわせて生活と事業が成り立つか」が判断ポイントなんです。
■ 勘違い③:自己資金は「貯金」だけ、というルール
「自己資金は銀行口座の貯金だけだと思っていた」という相談をよく受けるんですが、実はそこまで厳密ではないんですよね。
「開業準備にかかった支出」も自己資金として評価される
例えば、融資を申し込む前に以下のような支出をしていたとしましょう:資格取得費用で30万円、業界研修で20万円、試作品製作で50万円。これらは「事業に向けた投資」として、自己資金の一部として見なされるケースが多いんです。
ここに注意という点では、領収書やレシートが必須だということです。「このお金は事業準備に使った」という証拠がなければ評価されませんので、創業を考え始めた時点から、関連する支出は必ず領収書を残しておくことが大切なんですよ。
■ 勘違い④:融資は事業開始直後でないと申請できない
「事業を始めてしばらく経ってから融資を申し込まないと」という考え方をしている人がいるんですが、実はこれは非効率なんです。早めの相談と申請が、資金繰りの安定化につながるんですよね。
融資申請は事業開始直後でも可能
創業から2〜3ヶ月の段階でも融資の相談や申し込みは可能なんです。むしろ、早めの行動がカギになるんですよね。なぜなら、初期投資を融資でカバーできれば「自己資金を温存」でき、開業直後の資金繰り不安が大きく減るからです。
具体例です。ある美容室の経営者は、開業して2ヶ月後に融資を申し込みました。既に数ヶ月の実績があるため「売上の見込みが現実的」と判断され、融資が承認されました。この資金を使って追加の設備投資ができ、結果として売上をさらに伸ばすことができたんです。一方、開業から半年以上経ってから融資を申し込む場合は「なぜ今になって?」という違和感が生じ、審査が厳しくなる可能性があるんですよね。
■ 勘違い⑤:融資面談は「詰問」のようなもの、という不安
融資の面談について「怖い質問をされるのでは」「厳しく追及されるのでは」という不安を持つ人が多いんですが、これは大きな誤解なんですよね。
面談は「対話」であり「詰問」ではない
融資面談の目的は「あなたのビジネスを一緒に確認する場」なんです。融資審査員は、あなたが本当にこの事業をやり遂げられるのか、どんな思い入れを持っているのか、を理解したいんですよね。
実務的には、面談では以下のようなポイントをわかりやすく説明できれば十分です:「なぜこのビジネスを始めたいのか」「業界でどんな経験や知識があるのか」「初年度の売上予測はどう計算したのか」「資金はどう使うのか」。これらを落ち着いて、論理的に説明できれば、融資審査員は「この人なら大丈夫」と判断するんですよ。
■ まとめ|誤解を解くだけで、融資のハードルは下がる
創業融資が落ちる原因の多くは「融資審査に対する誤った理解」なんです。赤字だから通らない、借入があるから無理、こうした思い込みが、実は多くの創業者を萎縮させているんですよね。
大事なのは「融資審査の本質を理解する」ということです。審査員は、あなたの現在の状況を批判しているのではなく「この経営者の事業は本当に成功するのか」「融資を返済できるのか」という点を見ているだけなんです。つまり、計画が現実的で、返済余裕度があれば、ほとんどの場合、融資は通るんですよ。
一人で悩むより、創業支援に強い専門家に相談することをお勧めします。融資は「準備」で決まります。正しい理解と適切な準備があれば、融資通過は十分可能なんです。
融資が不安な方、面談の準備についてお困りの方は、こちらからお気軽にどうぞ。
公庫 創業融資・無料診断
5つの質問に答えるだけで、借入可能額の目安を判定します。
※本診断の結果は、融資の実行を保証するものではありません。
費用は一切不要です
