創業社長へ
役員報酬は「いくら」が正解?
手取り額より先に知るべき「社会保険料」の衝撃
福岡での会社設立、誠におめでとうございます! – Fukuoka Startax税理士事務所
いよいよ自分の会社が動き出し、「さて、自分の給料(役員報酬)はいくらに設定しようか?」と考えている頃ではないでしょうか。しかし、軽い気持ちで金額を決めるのは危険です。
役員報酬の設定を間違えると、会社の手元資金があっという間に枯渇するか、個人の税金・社会保険料地獄にはまることになります。本ガイドでは、創業期の社長が知るべき「相場の考え方」と「社会保険料の本当のコスト」について解説します。
1. 「一般的な相場」は存在しない
結論から言うと、創業期の役員報酬に「一般的な正解(相場)」はありません。なぜなら、会社の利益構造やキャッシュフローは一社一社全く違うからです。
下限(ミニマム):社長個人の生活費(家賃、食費、個人ローン返済など、生存に必要な額)
上限(マックス):会社の粗利 - 固定費(これを超えると会社が赤字になり融資も絶望的)
創業期は売上の入金ズレなども起きやすく、資金繰りが不安定になりがちです。福岡の先輩経営者たちの多くも、最初は「生活できるギリギリのライン(下限)」からスタートし、会社の金庫に現金を貯めることを優先しています。
2. 社会保険料の「本当のコスト」を知る
役員報酬を決める際、多くの社長が「所得税」ばかり気にしますが、本当の敵は「社会保険料」です。
サラリーマン時代は「給与明細から引かれている額」しか意識しなかったかもしれません。しかし、会社経営者になると、「会社負担分(折半)」の重さがのしかかります。
シミュレーション:報酬額別のコスト一覧
※福岡県・40歳未満・協会けんぽ(介護保険なし)の例
| 役員報酬(月額) | 手取り(概算) | 社会保険料(合計) | 会社から出ていくお金 |
|---|---|---|---|
| 30万円 | 約24万円 | 約8.6万円 | 34.3万円 |
| 50万円 | 約39万円 | 約14.3万円 | 57.2万円 |
| 80万円 | 約60万円 | 約23.4万円 | 91.7万円 |
3. 「定期同額給与」のルール
一度決めたら変えられない厳しいルールがあります。
① 会社設立から3ヶ月以内に金額を決定
② 一度決めたら、原則として1年間金額を変えてはいけない
③ 期中に勝手に変更すると、差額は「経費」として認められない
「最初は高く設定して、資金が厳しくなったら下げればいいや」は絶対にNGです。見通しの立ちにくい創業期の報酬設定は「低めの安全運転」が基本なのです。
4. 福岡版:賢い報酬設定と資金戦略
戦略1:銀行融資を見据えた「黒字化」戦略
福岡の地銀や信用金庫は、創業期の融資審査において「社長の給料が高いか」よりも、「会社がしっかり利益を出しているか(返済能力があるか)」を重視します。
戦略2:「社宅制度」の活用
賃貸マンションを「会社契約」にして社宅化する方法もあります。正しく運用すれば、個人の手取りと会社の経費のバランスを最適化できます。
まとめ:3つの黄金ルール
創業期の役員報酬設定のポイント
- 「相場」はない。自分の最低生活費からスタートし、会社にお金を残すのが安全。
- 社会保険料の「会社負担」を忘れない。40歳以上はさらに負担増。
- 銀行は見ている。報酬を抑えて黒字にすることが、将来の融資=会社の成長につながる。
自社にとって最適な報酬額は?
「自分の会社の場合、いくらにするのがベストなのか?」「社宅などの制度も最初から正しく導入したい」
Fukuoka Startaxへご相談ください。あなたの会社の予想利益とライフスタイル、そして将来の融資戦略まで踏まえた「適正金額」をシミュレーションいたします。
