ゼロからわかる創業融資 Vol.4|売上見込みが「根拠なき希望」では落ちる

ゼロからわかる創業融資 Vol.4|売上見込みで融資が決まる理由

ゼロからわかる創業融資 Vol.4|売上見込みが「根拠なき希望」では落ちる

こんにちは、Fukuoka Startax税理士事務所です。
創業融資の相談で「売上の見込みってどうやって立てればいいですか?」という質問をよく受けるんですが、実はこの部分が融資審査で最も重要なポイントなんですよね。

正直に申し上げると、多くの起業家が「売上見込みは希望値」だと勘違いしているんです。でも、融資審査で見られるのは「その売上が本当に実現可能か」という現実性なんですよ。100社以上の創業融資サポートをしてきた経験から、売上見込みの「正しい立て方」をお伝えします。


■ 「売上見込み」は単なる希望ではなく「現実的な予測」

融資審査で売上見込みが重要な理由は、シンプルです。「この経営者は融資をちゃんと返済できるのか」という判断を、売上見込みから行うからなんですよね。

例えば、月100万円の売上見込みで、月50万円の返済を計画している場合と、月30万円の売上見込みで月50万円の返済を計画している場合では、全く信頼度が違うんです。前者は「余裕がある」と判断され、後者は「返済ができるか危ない」と判断されるんですよね。


■ 売上見込みに必須の「根拠」:なぜその数字なのか

売上見込みを立てるときに最も大切なのが「根拠」です。「月200万円の売上」と書くだけでは、融資審査では全く説得力がないんです。「なぜ月200万円なのか」という背景を明確に説明できることが重要なんですよね。

業種別:売上見込みの立て方

  • 店舗型ビジネス → 想定来客数 × 客単価 × 利用頻度(例:月300人 × 3,000円 = 月90万円)
  • ネット販売 → 月間アクセス数 × 成約率 × 商品単価(例:月1万件 × 2% × 5,000円 = 月100万円)
  • サービス業 → 契約件数 × 単価(例:月20契約 × 5万円 = 月100万円)
  • 人材派遣 → 稼働人数 × 時給 × 営業日数(例:10人 × 1,500円 × 20日 = 月300万円)

大事なのは「この数字の根拠は何か」を説明できることなんです。融資面談で「月200万円の売上を見込んでいます」と言ったときに、審査員が「その根拠は?」と聞かれたら「来客数は月300人、客単価は3,000円です」と答えられるかどうか。これで説得力が全く変わるんですよね。


■ 「過去実績」や「市場データ」は加点材料

売上見込みの信頼性を高める最も効果的な方法が、根拠となる「実績」や「データ」を示すことなんです。

信頼性を高める証拠材料

  • 副業や兼業での実績がある(例:月20万円の副業売上がある)
  • テスト販売で反応を得ている(例:プレオープン期間に月100万円の売上実績)
  • 既存顧客からの予約がある(例:美容師として既に50人の顧客がいる)
  • 競合店の売上データを把握している(例:近隣の同業店は月300万円程度)

具体例です。あるラーメン屋の経営者は、創業計画書で「月200万円の売上」と書きました。その根拠として「既に予約で200席の確保ができている」「近隣の同業店は月250万円程度」という情報を示したんです。結果として、融資審査は「この見込みは現実的」と判断されました。


■ 「楽観的」ではなく「堅実」な見込みが評価される

ここが多くの起業家が誤解している部分です。売上見込みは「夢を語る場所」ではなく「現実的な予測を示す場所」なんですよね。

融資審査での「甘い見積もり」のリスク

創業者が「初年度は月300万円」という楽観的な見込みを書くと、融資審査員はこう判断するんです:「この経営者は事業の現実が見えていない」。そこから信頼が失われ、融資が落ちるケースは珍しくないんですよね。

むしろ、融資審査で高く評価されるのは「初年度は月100万円、2年目は月150万円」という堅実な見込みなんです。なぜなら「この経営者は事業の課題を理解している」「無理のない成長計画を立てている」と判断されるからです。

ここに注意という点では、「自分では『少なすぎるかも』と思う数字」の方が、融資審査では高く評価されるという逆説があるんですよね。根拠が明確で、実現可能性が高いなら、むしろ低めの見込みを書く方が信頼につながるんです。


■ 融資面談で「自分の言葉で説明できるか」がポイント

創業計画書に書いた売上見込みの数字を、融資面談で聞かれたときに「自分の言葉で説明できるかどうか」が、実は最も重要なんですよね。

例えば「月200万円の売上を見込んでいます」と書いてあるのに、面談で「その根拠は?」と聞かれて言葉に詰まってしまう。これは「計画書を丸写しにしているのでは」という疑念が生じ、審査員の評価が下がってしまうんです。

大切なのは「この見込みを立てるために、自分がどんな調査や分析をしたのか」を説明できることなんですよ。「競合店3社の売上を聞きに行った」「テスト販売で反応を見た」「既に顧客リストができている」こうした背景を説明できれば、審査員は「この経営者は本当に事業を理解している」と判断するんです。


■ まとめ|「根拠」「堅実さ」「説明力」で売上見込みの説得力を高める

売上見込みで融資が決まると言っても過言ではありません。なぜなら、この数字から「経営者がどれだけ事業を理解しているのか」「融資の返済が可能か」を判断されるからです。

大切なのは以下の3点です。第一に「根拠がある」こと。なぜその数字なのかを明確に説明できることです。第二に「堅実である」こと。楽観的ではなく、実現可能な見込みを示すことです。第三に「説明できる」こと。融資面談で自分の言葉で、その根拠と分析プロセスを説明できることです。

この3つが揃っていれば、融資審査員の心は間違いなく動きます。売上見込みは、事業計画書の中で最も重要な部分。時間をかけて丁寧に立てることをお勧めします。

売上見込みの立て方や、創業計画書の作成についてご不安な方は、こちらからお気軽にどうぞ。

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